離脱分析改善

離脱ページの見つけ方と改善|どこでユーザーは去るのか

2026年07月09日 ・ Stride

アクセス解析を眺めていて、ふとこう思ったことはありませんか。人は来ている、それなりに見られている、でも、みんな結局どこで帰っているんだろう。

その答えを教えてくれるのが離脱ページの分析です。訪問者が最後に見て、そのままタブを閉じたページに、うまくいっていない理由が沈んでいます。

ただ、この数字はそのまま読むとほぼ確実に判断を誤ります。出口が多いページイコール悪いページ、ではないからです。

この記事では、離脱ページの見つけ方から、原因の切り分け方、そして限られた時間をどのページに使うべきかの決め方まで、具体的な数字を交えて順番に説明します。

離脱ページとは、そのセッションで最後に見たページ

離脱ページとは、ひとつの訪問(セッション)の中で訪問者が最後に見たページのことです。セッションというのは、サイトに来てから帰るまでのひとまとまりの行動だと考えてください。

たとえばトップページを見て、料金ページに移り、お問い合わせフォームを開いたところで帰ったとします。このセッションの離脱ページはお問い合わせフォームです。

ここで大事な前提をひとつ。どんな訪問にも、必ず離脱ページがひとつあります。

つまり離脱そのものは異常ではなく、すべてのセッションに必ず起きる出来事で、ゼロにはできません。だから見るべきなのは、離脱の有無ではなく、その場所と量の偏りになります。

入口・出口・滞在をセットで見る

ページ単位で分析するときは、三つの数字を並べて見るのが基本です。ひとつだけ見ても意味を取り違えます。

入口は、そのページから訪問が始まった回数で、ランディング数とも呼ばれます。出口は、そのページで訪問が終わった回数、つまり離脱数です。

三つ目の滞在時間は、そのページにどれくらい留まったかを表します。この三つが揃うと、そのページが入口として機能しているのか、途中の通過点なのか、それとも行き止まりなのかが見えてきます。

直帰とはどう違うのか

よく混ざるのが直帰です。直帰は、入口ページがそのまま離脱ページになったケース、つまり1ページだけ見て帰った訪問を指します。

離脱はもっと広い言葉で、3ページ見て帰れば3ページ目が離脱ページですが、これは直帰ではありません。言い換えると、直帰は離脱の中でいちばん極端な一種です。

数字の性質も測り方の落とし穴も違うので、直帰のほうを深掘りしたい方は直帰率とは?「計測できない」ケースと、正しい下げ方も合わせて読んでみてください。

離脱数と離脱率、どちらから見るべきか

離脱ページのレポートには、たいてい離脱数と離脱率の両方が並んでいます。どちらを信じればいいのか、ここで迷いますよね。

結論から言うと、まず離脱数の多い順に並べ、そのあと離脱率で異常を探すのが実務的です。理由は単純で、離脱率だけを見るとほとんど誰も見ていないページが上位を占めてしまうからです。

離脱率は、そのページのPV(表示回数)のうち、そこで訪問が終わった割合を指します。計算式は次のとおりです。

離脱率 = そのページでの離脱数 ÷ そのページのPV × 100

例)PV 640 / 離脱 410 のフォームページ
    410 ÷ 640 × 100 = 64.1%

PVが3で離脱が3なら離脱率100%ですが、直すべき優先度は当然低いままです。逆に離脱率が40%でもPVが1万あれば、影響は桁違いに大きくなります。

数字を並べるとこう見えます

実際のレポートを想像しやすいように、架空のサイトで4ページ分を並べてみます。数字の大きさより、順位が指標によって入れ替わることに注目してください。

ページ PV 離脱数 離脱率
記事A(集客記事) 8,400 5,880 70.0%
料金ページ 1,200 516 43.0%
お問い合わせフォーム 640 410 64.1%
購入完了ページ 210 198 94.3%

離脱率だけを見れば購入完了ページがワーストです。でもこれは、買い終わった人が帰っているだけなので、まったく問題ありません。

離脱数だけを見れば記事Aが最大です。ただ、集客記事は読んで満足して帰る人が多いので、70%という数字自体は不自然ではありません。

一番あやしいのはお問い合わせフォームで、あと一歩まで来た人の6割が、送信せずに消えていることになります。ここが最優先の調査対象です。

期間の取り方にもひとつ注意点があります。判断に使うのは最低でも2週間、できれば1か月分をまとめて見てください。

1週間だと曜日の偏りやキャンペーンの影響で順位が簡単に入れ替わり、たまたまの数字を追いかけることになります。

数える対象にも一度目を向けておきましょう。社内スタッフのアクセスや巡回ロボットが混ざっていると、申し込むはずのない訪問が離脱として積み上がります。

自社からのアクセスを除外するだけで上位の顔ぶれが変わることもあるので、分析を始める前に設定を一度見直しておくと安心です。

出口が多くて当然のページ、そうでないページ

先ほどの例で分かるとおり、離脱の評価はページの役割抜きにはできません。同じ70%でも、意味が正反対になります。

判断の物差しとして、ページを役割で三つに分けて考えると整理しやすくなります。

ページの役割 出口が多いとき 見るべきこと
ゴール(完了・サンクス) 正常。むしろ健全 離脱率より到達数
情報提供(記事・FAQ) だいたい正常 次の導線が置かれているか
通過点(料金・フォーム・カート) 異常の疑いあり どこで手が止まったか

通過点のページで離脱が多いときだけ、腰を据えて原因を追う。これが時間の使い方としては正解です。

そしてもうひとつ、同じ通過点でも申し込みの直前ほど1件あたりの損失が大きいことは意識しておいてください。フォームで消えた1人と、記事で消えた1人は、金額換算するとまったく重みが違います。

意図した離脱もある

もう少しややこしい話をします。外部サイトへのリンクを踏んで出ていった訪問も、離脱として記録されます。

比較サイトへの誘導、資料のダウンロード先、外部の予約システム。こういうページは離脱率が高くなりますが、設計どおりに動いている証拠でもあります。

外部の決済ページに飛ばしている場合はとくに注意が必要です。自社サイトの出口が、実は成果の入口になっていることがあるからです。

この場合、離脱率を下げようとするのは的外れになります。外部へ送り出すリンクのクリックをイベントとして記録しておけば、出ていった人数と行き先が分かり、ただの離脱と区別できます。

見落としやすいのがエラーページ

一覧を上から下まで眺めると、404などのエラーページが紛れ込んでいることがあります。ここでの離脱率が高いのは当然ですが、放置していい理由にはなりません。

原因はたいてい、外部に残った古いURLか、サイト内のリンク切れです。せっかく来てくれた人を、内容を見せる前に失っています。

月に数十件でも、直せば確実に戻ってくる数字です。上位のページばかり見ていると気づけないので、レポートは一度、下のほうまで目を通しておきましょう。

原因を切り分ける三つの軸

問題のページが決まったら、次は理由の特定です。ここでいきなりデザインを変え始めるのは、たいてい遠回りになります。

先に知っておくと便利なのが、通過点ページの離脱理由はいくつかのパターンに収まるということ。仮説の叩き台として使ってみてください。

  • 不安:料金や解約条件がその場で分からない
  • 手間:入力項目が多い、先に会員登録を求められる
  • 不一致:広告や検索結果で期待した内容と違う
  • 不具合:スマホで崩れる、ボタンが反応しない、表示が遅い

不安なら情報を足し、手間なら削る。不一致なら流入側を直し、不具合なら実機で確認する。

つまり打ち手は原因のタイプで決まります。とはいえ、どのパターンかは画面を眺めているだけでは分かりません。

離脱している人が誰なのかを、次の三つの軸で絞り込んでいきましょう。

その前に、URLがばらけていないか確認する

軸で割る前に、ひとつ確かめてほしいことがあります。同じページが複数のURLに分かれて集計されていないか、です。

広告用のパラメータが付いたURL、末尾のスラッシュの有無、ページ送りの2ページ目。これらが別々の行として並ぶと、離脱数が分散して本当の大きさが見えなくなります。

たとえばフォームが5つのURLに割れていれば、それぞれの離脱数は小さく見えて、レポートの上位には出てきません。URLをまとめてから順位を見るのが先です。

地味な確認ですが、ここを飛ばすと最初の一手を間違えます。

流入元で割ってみる

まずは流入元です。特定の流入元だけ離脱率が突出していないかを確認します。

たとえばフォームの離脱率が全体で64%だったとして、内訳が検索50%・広告80%だったなら、原因はフォームそのものではありません。広告の訴求とページの内容がずれている可能性が高いと読めます。

この切り分けをするには、流入元がきちんと分類されている必要があります。GmailなどのWebメールからの訪問が検索に混ざっているような状態だと、そもそも比較が成り立ちません。

分類のずれやすいポイントは流入元の正しい見方|検索・広告・メール・SNSを分けて計測するで解説しています。

デバイスで割ってみる

次にデバイスです。スマホだけ離脱率が高いなら、内容ではなく画面の問題を疑います。

入力欄が小さい、送信ボタンがキーボードに隠れる、画像が重くて表示が遅い。よくある原因はだいたいこのあたりに集中しています。

パソコンで自分のサイトを確認して問題なしと判断してしまう。これは本当によくあるつまずきです。

ひとりの行動を追ってみる

最後は、実際に離脱した人の行動をそのまま追う方法です。いわゆるN1分析で、ひとりの訪問者の足取りを時系列で並べて眺めます

3回訪問して料金ページを毎回見ているのにフォームでは毎回消えている、といった動きが見えると、仮説の精度が一気に上がります。集計値では絶対に見えない情報です。

Strideなら、ページ別・流入元別・デバイス別の内訳で当たりをつけたあと、気になった訪問者ひとりの行動履歴をセッションをまたいで追えます。

数字で分からない部分を拾う

それでも理由が読めないことはあります。そのときは、行動を再現して見るか、直接聞くしかありません。

セッションリプレイは、訪問者の操作を動画のように再現する機能です。Strideのリプレイは記録時にすべてのテキストを伏せ字にして、入力値や画像は一切保存しません。

録画するページを指定でき、記録は7日で自動削除されます。個人情報を持たないまま、どこでスクロールが止まりどこで迷ったかだけを確認できるわけです。

もうひとつ、離脱の多いページにアンケートを出すという手もあります。何が決め手になりませんでしたか、と一問だけ聞くやり方です。

回答率は高くありませんが、返ってきた一文が突破口になることは珍しくありません。

滞在時間についても、ひとつ落とし穴があります。多くのツールはページを開いた時刻の差から滞在を計算するため、1ページだけ見て帰った人の滞在は0秒として記録されるのです。

これは離脱ページの分析と相性が最悪です。じっくり読んで満足して帰った人と、開いた瞬間に閉じた人が、同じ0秒として並んでしまうからです。

Strideは15秒ごとに小さな信号を送るハートビート方式で滞在を実測するので、単一PVの訪問でも本当の滞在時間が出ます。数字を信じる前に、自分のツールがどちらの方式かは一度確認しておくと安心です。

どこから手をつけるかを決める

原因の見当がついたら、改善の順番を決めます。感覚ではなく、効きそうな幅で決めましょう。

計算はごく簡単です。先ほどのフォームページを例に、離脱率を64%から50%まで下げられたと仮定して試算してみます。

月間PV               640
現在の離脱率        64.1%  → 送信まで到達 230件
改善後の離脱率      50.0%  → 送信まで到達 320件

増える送信数        約90件/月
1件あたりの想定価値 3,000円 とすると
月間インパクト      約 270,000円

同じ計算を記事Aでもやってみると、離脱率を70%から65%に下げても、その先の導線が弱ければ売上にはほとんど響きません。PVの大きさではなく、ゴールまでの距離で優先度が決まるわけです。

各ステップの通過率をまとめて見たいときは、ファネルとして組んでしまうのが早道です。考え方はファネル分析の基本|離脱ポイントの見つけ方と改善の進め方にまとめてあります。

役割別に、最初に試す一手

優先するページが決まったら、打ち手は役割ごとにある程度型が決まっています。最初の一手として試しやすいものを並べておきます。

ページの役割 まず試すこと 効いたかを見る数字
フォーム・カート 入力項目と必須項目を減らす 送信到達数と離脱率
料金・比較 不安になる点を先に書く 次ページへの遷移率
記事・FAQ 読み終わりに次の一歩を置く 内部リンクのクリック数

とくに記事ページは、離脱率そのものを下げにいくより、読み終わった人の行き先を用意するほうが効きます。関連する記事や資料への導線がないページは、満足した人までそのまま帰してしまうからです。

料金ページで手が止まる場合は、よくある質問をその場に置くだけで数字が動くこともあります。別ページに答えを置くと、そこへ移動した時点で気持ちが切れてしまいがちです。

直す内容は一度にひとつ

改善するときの原則は、一度にひとつだけ変えることです。見出しとボタンの色と項目数を同時に変えると、何が効いたのか分からなくなります。

フォームが問題なら、まず入力項目を減らす。それだけで数字が動くケースは多いです。

具体的な打ち手はフォーム最適化(EFO)|入力離脱を減らす7つの工夫にまとめてあるので、順番に試してみてください。

変えたら必ず比べる

そして、直したら効果を確かめます。前月と比べるのではなく、A/Bテストで同じ期間・同じ条件で比較するのが理想です。

季節やキャンペーンの影響で、何もしていないのに数字が動くことは日常茶飯事だからです。改善したつもりが実は季節要因だった、というのはよくある話です。

Strideのようにコードを書かずにテストを作れるツールもあるので、小さく試して確かめる習慣をつけてみてください。

まとめ

離脱ページ分析は、サイトの穴を塞ぐ作業です。最後に、進め方をおさらいします。

まず離脱数の多い順に並べ、次に離脱率で異常を探す。そのうえで、そのページの役割を踏まえて、出口が多いのが自然かどうかを判断する。

問題のページが決まったら、流入元・デバイス・個人の行動という三つの軸で原因を絞り込む。数字で足りなければ、リプレイやアンケートで理由を拾う。

そしてゴールに近いページから優先して直し、変えたら必ず比べる。この順番を守るだけで、改善のあたり率はかなり変わります。

まずは、ページ別の数字を流入元とデバイスで割ってみるところから始めてみてください。

参考記事

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